大腸カメラで見つかる病気

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大腸がん

大腸(結腸・直腸)にできる悪性腫瘍の総称です。正常な粘膜から直接発生するほか、大腸ポリープががんへと変化して発生することもあります。なお、近親者に大腸がん患者がいる場合、発症リスクが上昇すると言われています。

大腸がんは、常にがんによる死亡原因の上位を占める疾患です。特に初期の段階では自覚症状に乏しく、進行していることに気づかないケースも多いので注意が必要です。

症状

症状

早期大腸がんには、自覚症状がないことがほとんどです。しかし、進行してがんが大きくなると、以下のような症状が起きます。

腹部の痛みや不快感、貧血、血便・下血、残便感、便秘・下痢 など

原因

正確な原因は明確ではありませんが、主に以下の要素が誘因となっている可能性が指摘されています。

加齢、生活習慣(食生活、過度な飲酒、喫煙など)、遺伝 など

過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(Irritable Bowel Syndrome:IBS)は、腸に器質的な異常がないにもかかわらず、腹痛などの症状が慢性的に生じる疾患です。比較的よく見られる疾患で、体質的な問題として軽く見られてしまうことも多いですが、適切な治療により改善できる可能性があります。

症状

慢性的な腹部の痛み(※)や不快感、便秘・下痢 など
※痛みは排便によって一時的に改善することがほとんどです

原因

正確な原因は明確ではありませんが、主にストレスによる自律神経やホルモンバランスの乱れ などが関係しているとされています。

潰瘍性大腸炎、クローン病

潰瘍性大腸炎は大腸の粘膜に炎症が生じることで、内壁に潰瘍(深い傷)が起きる疾患です。症状の似た疾患にクローン病がありますが、潰瘍性大腸炎が大腸の内壁に病変が起きるのに対し、クローン病では口から肛門までの消化管全域に病変が起きるという違いがあります。

症状が似ており、これらをまとめて「炎症性腸疾患」と呼びますが、治療方法には異なる部分があるため正確に区別する必要があります。

症状

血便、腹痛、下痢・軟便、体重減少、全身症状の倦怠感 など
※これらの症状が激しくなる「活動期」と、落ち着く「寛解期」を繰り返すことが多いです。

原因

潰瘍性大腸炎とクローン病は、いずれもはっきりとした原因が分かっていません。そのため、厚生労働省の難病指定を受けている疾患です。

血便・下血

どちらも「便に血が混じった状態」のことですが、血便は鮮血が混じった状態を、下血は黒く古い血が混じった状態のことを指します。

痔によって便に血が混じることもありますが、消化器疾患や肛門疾患が原因で起こることも多いので注意が必要です。

原因

胃炎、胃・十二指腸潰瘍大腸、ポリープ・大腸がん、炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎・クローン病)、虚血性腸炎、痔・肛門裂傷 など

虚血性腸炎

腸管の血の流れに障害が起きたことで、炎症を起こしている状態です。症状の強さが特徴で重篤な疾患であると感じる方も多いですが、一過性の疾患であることが大多数です。

症状

腹痛、下痢、血便・下血、嘔吐など

原因

動脈硬化、血栓、低血圧、便秘、感染性腸炎、下剤の服用 など
※高齢者の発症が多い傾向にあります

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