コラム

  • HOME>
  • コラム>
  • 胃カメラは麻酔なしで受けられる?麻酔の種・・・

胃カメラは麻酔なしで受けられる?麻酔の種類やメリット・デメリットも解説

2024.09.25

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)は、胃がんの早期発見・早期治療に役立つ検査です。

しかし、

「胃カメラは麻酔をしなければ受けられないのか?」

「胃カメラの麻酔のリスクはないのか?」

と、胃カメラでの麻酔に対して懸念を抱いている方もいるのではないでしょうか?

胃カメラを麻酔なしで受けることは可能です。

ただし、胃カメラを麻酔なしで受けることにもデメリットがあります。

そこで、今回は以下の内容について解説します。

  • 胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは?
  • 胃カメラで使う麻酔の種類
  • 胃カメラは麻酔なしで受けられる?
  • 胃カメラの麻酔のメリット・デメリット
  • 楽に胃カメラを受けるためのポイント

この記事を読むことで、自分に合った方法で胃カメラを負担なく、定期的に受けられるようになります。

食道や胃の健康を維持したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)とは?

胃カメラとは、食道・胃・十二指腸の内部をカメラで直接観察する検査方法です。

胃カメラは鼻から入れるもの(経鼻内視鏡)と、口から入れるもの(経口内視鏡)の2種類があります。

胃の襞の間など細かい観察ができるため、胃炎や胃がんの早期発見に有用です。

胃カメラで使う麻酔の種類

胃カメラでは主に「表面麻酔」と「静脈麻酔」の2種類の麻酔を使用します。

それぞれの麻酔の特徴を詳しく解説します。

表面麻酔

表面麻酔は局所麻酔の一種です。

液体のほか、スプレータイプやゼリー状の麻酔薬を喉や鼻に使用して、感覚を麻痺させます。

次に紹介する静脈麻酔とは異なり、表面麻酔はほとんどの病院で行われています。

一般的に用いられるのはリドカインという麻酔薬です。

少量を部分的に使用するため、副作用の心配はほぼありませんが、リドカインに対するアレルギーがある場合は使用できません。

リドカインアレルギーの方に対しては、リドカイン以外の表面麻酔を用いるか、次に挙げる静脈麻酔で苦痛を軽減します。

静脈麻酔

静脈鎮静法とも呼ばれ、静脈に鎮静剤を点滴して緊張や不安を軽減させる方法です。

完全に意識を失わせる全身麻酔とは異なり、うとうとした状態になります。

胃カメラ検査では、次のような鎮静剤が用いられることが一般的です。

  • ジアゼパム
  • ミダゾラム
  • プロポフォール
  • デクスメデトミジン塩酸塩
  • ペチジン塩酸塩

使用する薬剤は、患者さまの年齢や体質を考慮して医師が決定します。

また、胃カメラ検査の際に、静脈麻酔を使用できるかどうかは病院によって異なります。

静脈麻酔を使用して胃カメラを受けたい場合は、事前に確認しておかなければなりません。

胃カメラは麻酔なしで受けられる?

麻酔をせずに、胃カメラを受けることは可能です。

何度も検査を受けていて慣れている方や、嘔吐反射が出にくい方は、病院に相談することで胃カメラを麻酔なしで受けられる可能性があります。

リドカインアレルギーなど、麻酔薬に対するアレルギーがある方に対しては、アレルギーの出ない麻酔薬を代わりに用いることも可能です。

代替の麻酔薬を使用するよりも精神的な安心感を得られる場合は、相談のうえ、麻酔なしでの胃カメラ検査を行うケースもあります。

ただし、麻酔に対する不安が強い場合は、不安を解消することを第一に考えてみるのもよいかもしれません。

不安や緊張は胃カメラ検査の大敵です。

胃カメラ検査をより苦しいものにしてしまう恐れがあるため、まずは医師にその不安を打ち明けてみましょう。

また、胃カメラの仕組みや麻酔の種類を知っておくと、不安が和らぐ可能性があります。

胃カメラに対する正しい知識を身に着けたうえで、次に紹介する胃カメラの麻酔のメリット・デメリットをおさえ、麻酔を使用するかどうかを決めましょう。

胃カメラの麻酔のメリット・デメリット

胃カメラの麻酔のメリット・デメリットを詳しく解説します。

メリット

表面麻酔のメリットは、胃カメラを飲み込むときの直接的な苦痛を軽減できることです。

一方、静脈麻酔のメリットは、苦痛や嘔吐反射の軽減のほか、胃カメラに対する緊張や不安を和らげられる点です。

眠ってしまったような状態で胃カメラを受けられるため、検査中の記憶がほとんど残っていない患者さまもいらっしゃいます。

嘔吐反射や空気注入時のげっぷも起こりづらいため、検査時間の短縮や検査精度の向上にもつながります。

デメリット

胃カメラの際の表面麻酔はほとんどの病院で行われているため、大きなデメリットはありません。

ただし、表面麻酔として広く用いられているリドカインに対するアレルギーがある場合は、別の表面麻酔薬を使用しなければなりません。

静脈麻酔下で胃カメラを受けた場合は、副作用として血圧低下や呼吸抑制などの症状が起きる可能性があります。

そのため、検査後しばらく病院で休む必要があります。

また、静脈麻酔後は運転は禁止です。

車や自転車での来院ができない点もデメリットといえるでしょう。

なお、妊娠中の方は静脈鎮静は受けられません。

持病のある方は、事前に医師に相談しておきましょう。

楽に胃カメラを受けるためのポイント

楽に胃カメラを受けたいならば、胃カメラの仕組みや用いられる麻酔の種類を知り、不安の軽減に努めましょう。

胃カメラには経口・経鼻の2種類がありますが、咽頭反射の起きづらい経鼻内視鏡の方が楽だと感じる方が多いようです。

また、胃カメラに対する緊張や不安が大きい場合は、静脈麻酔も検討しましょう。

ただし、経鼻内視鏡や静脈麻酔ができるかどうかは、医療機関により異なります。

あらかじめ確認しておくことをおすすめします。

楽に胃カメラを受けるためのポイントについては、次の記事で詳しく解説しています。

あわせてご覧ください。

関連記事:苦しくない胃カメラ検査を受けるコツ|楽に受ける方法とは?

まとめ

今回は「胃カメラは麻酔なしで受けられるのか」について解説してきました。

胃カメラを麻酔なしで受けることはできます。

しかし、麻酔下で胃カメラを受けることで痛みや不安を軽減できる可能性があります。

本記事でご紹介した麻酔のメリット・デメリットを把握して、自分に合った方法で胃カメラを受け、胃がんの早期発見・早期治療に努めましょう。

072-
727-
2121