大腸ポリープの治療

大腸ポリープの多くは自覚症状がほとんどないため、知らないうちに進行していることがあります。大腸ポリープのほとんどは良性ですが、一部は時間の経過とともに大きくなり、さらにその中の一部から大腸がんが発生する可能性もあります。
箕面市・箕面萱野駅のながい内科循環器内科クリニックでは、大腸ポリープの早期発見から日帰り手術まで一貫して対応しています。「便に血が混じる」「便通に変化がある」などの症状がある方はもちろん、症状がなくても定期的な大腸カメラ検査をご検討ください。早期発見・早期治療が大腸がんの予防につながります。
日帰り手術の流れ
大腸ポリープ切除は以下の流れで行います。基本的には大腸カメラ検査の中で実施しますので、詳しくはこちらのページもご覧ください。
手術前の準備
前日の準備
- 消化の良い食事を心がけてください(消化の悪い食物や繊維質の多い食物は避ける)
- 夕食後に下剤を服用します(処方された下剤の指示に従ってください)
- 十分な水分を摂取してください(腸内をきれいに洗い流すため)
当日の準備
- 朝食は摂らないでください
- ご自宅、あるいはクリニックで前処置(下剤の服用)を行います
※普段服用している薬がある場合は、事前に医師に相談してください
大腸カメラ検査でポリープを発見
大腸カメラ検査を行い、ポリープの有無、大きさ、形状、位置などを詳しく観察します。検査中にポリープが見つかった場合、あるいは経過観察中に増大傾向が見られる場合には、その特徴から切除の必要性を判断します。
その場でポリープを切除
切除が必要と判断されたポリープは、基本的にその場で切除します。大きさや形状に応じて適切な切除方法を選択し、専用の器具を使って安全に処置を行います。切除したポリープは回収して、後で病理検査に提出します。
術後観察
ポリープ切除後は1時間ほど院内で安静にしていただきます。特に問題がなければ、当日中に帰宅が可能です。
病理検査
切除したポリープは病理検査に提出し、詳しく調べます。良性か悪性か、がん化している場合はその程度などを診断します。結果は約1〜2週間後に分かりますので、再度来院していただき、結果の説明と今後の方針についてお話しします。
日帰り手術が適応とならないケース
安全性を最優先に考え、以下のような状況では当院での日帰り手術ではなく、入院設備の整った専門医療機関での処置をご案内いたします。
- 2cm以上の大きなポリープ
- 広範囲に広がったポリープ
- 形状が複雑で技術的に切除が難しいポリープ(特に側方発育型や陥凹型)
- 進行がんが疑われるポリープ
- 抗血栓薬を中止できない方
- ポリープの数が非常に多く、長時間の処置が必要
- 心疾患や呼吸器疾患など重篤な基礎疾患をお持ちの方
- 腸管憩室など穿孔のリスクが高い合併症がある方 など
切除方法の比較
大腸ポリープの切除方法には、ポリープの大きさや形状に応じていくつかの種類があります。当院では患者様の状態に合わせて最適な方法を選択します。
ポリペクトミー
電気を使わずに専用のスネアという輪状の器具でポリープを絞め、切り取る方法です。高周波電流を流して焼き切る方法と、電気を流さずそのまま切除する方法(コールドポリペクトミー)などがあり、ポリープの形態(大きさ、形)に応じて使い分けます。
術後の注意点
大腸ポリープの切除後は出血などの合併症リスクを最小限に抑えるため、以下の点に注意してお過ごしください。
食事について
- 手術当日は消化の良い食事(お粥、うどん、柔らかく煮た野菜など)にしてください。
- 香辛料の強い食事、脂っこい食事、アルコールは約1週間避けてください。
- 繊維質の多い食品(ごぼう、セロリなど)も約3日間は控えめにしましょう。
- 十分な水分を摂るよう心がけてください など
入浴について
- 当日はシャワーのみとし、湯船につかるのは翌日からにしてください
- 湯船につかる際は熱い湯は避け、ぬるめのお湯にしましょう など
運動・仕事について
- 激しい運動や重労働は約1週間避けてください
- デスクワークなどの軽い仕事は翌日から可能です
- 散歩程度の軽い運動は問題ありませんが、術後1週間は激しい運動(ランニング、テニス、サッカーなど)はお控えください など
出張・旅行
- 術後1週間は遠方への移動をお控えください。万が一出血などを起こした際に、迅速な処置ができなくなる可能性があります。
- ポリープ切除は患者様のご了承を得てから行いますので、事前にスケジュールの調整をお願いいたします など
出血時の対応
- 術後、便に血が混じることがありますが、少量であれば心配ありません
- 大量の出血、持続する出血、強い腹痛、発熱などがある場合は、すぐに当院にご連絡ください など
大腸ポリープ切除についてよくある質問
手術は痛いですか?
大腸の粘膜には痛覚がないので、大腸ポリープの切除自体に痛みはありません。当院では鎮痛剤および鎮静剤を使用しますので、うとうとした状態や眠っている間に処置が終わります。検査中や処置中の不快感も最小限に抑えられるよう配慮しています。
ポリープは再発しますか?
ポリープ自体が再発することは少ないですが、新たなポリープができる可能性はあります。術後、数年以内に新たなポリープが見つかるケースも多々ありますので、術後も定期的な大腸カメラ検査をお勧めしています。
保険は使えますか?費用はどれくらいですか?
ポリープ切除には健康保険が適用されます。自己負担割合により金額は異なります。詳しくは当院までお気軽にお問い合わせください。