咽頭乳頭腫・⾷道乳頭腫

咽頭乳頭腫・⾷道乳頭腫

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫とは?

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫とは?

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫は、それぞれ咽頭(のどの奥)や食道の粘膜に生じた良性腫瘍の一種です。文字通り乳頭のような形をしていることもあれば、カリフラワーやイソギンチャクのような形をしていることもあり、その形状は様々です。基本的には無症状ですが、多発することで症状を引き起こしたり、ごくまれに悪性化したりすることがあります。

「のどに違和感がある」「声がかすれる」「飲み込みにくい」などの症状が続く場合は、箕面市・箕面萱野駅のながい内科循環器内科クリニックへお気軽にご相談ください。

咽頭乳頭腫

咽頭(のどの奥)に発生する乳頭腫です。特に声帯周辺や喉頭蓋、咽頭後壁などに多く見られ、這い広がるように多発することもあります。ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が主な原因と考えられており、特定の型のHPVが関連しています。

多くは単発で小さなものですが、再発を繰り返すことや多発することもあります。症状としては、喉の違和感や軽度の嗄声(声のかすれ)、咳、まれに呼吸困難を引き起こすことがあります。また、腫瘍が大きくなると飲み込みにくさを感じることもあります。

食道乳頭腫

食道の粘膜に発生する乳頭腫で、比較的まれな疾患です。食道内のどの部位にも発生しますが、特に中部から下部食道に多く見られます。大きさは通常5mmから1cm程度で、多くは単発性です。

無症状であることがほとんどで、内視鏡検査(胃カメラ検査)で偶然発見されることが多いです。発生原因は完全には解明されていませんが、逆流性食道炎などによる慢性的な刺激や炎症が関与していると考えられています。また、一部はHPV感染との関連も指摘されています。

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫の症状

いずれも無症状であることがほとんどです。ただし、生じた場所や大きさ、数によっては以下のような症状を起こすこともあります。

咽頭乳頭腫

  • 声のかすれ(嗄声)
  • のどの違和感、異物感
  • 軽い咳やのどの痛み
  • 呼吸困難や喘鳴(ゼーゼー音) など

食道乳頭腫

  • 飲み込みにくさ
  • 胸のつかえ感 など

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫の原因

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫ともに、明確な原因は分かっていません。ウイルス(ヒトパピローマウイルス:HPV)感染、刺激物の過剰摂取、喫煙、過度なアルコール摂取、逆流性食道炎などとの関連が指摘されていますが、具体的な因果関係は明らかになっていません。

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫の検査と診断

胃内視鏡検査(胃カメラ検査)

柔軟な内視鏡を口や鼻から挿入し、のどや食道の内部を直接観察します。咽頭や食道の異常を調べる際の基本となる検査です。

組織検査(生検)

内視鏡検査時に組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。HPVの型も調べるほか、悪性所見の有無の確認もできます。

画像検査(CT検査、MRI検査)

大きな乳頭腫や周囲への広がりを調べる必要がある場合には、CT検査やMRI検査などの画像検査を行うこともあります。

※提携先医療機関と連携して実施します

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫の治療

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫のほとんどは無症状で、内視鏡検査時の組織採取で消失するほど小さな病変であることが多いです。乳頭腫瘍と診断されても、症状がなければ過度に心配する必要はありません。

経過観察

症状のない小さなものは定期的な検査による経過観察を行います。ただし、以下の場合には治療が必要になることがあります。

  • 症状がある(声がれ、飲み込みにくさなど)
  • 急速に大きくなっている
  • 呼吸に影響が出ている
  • 悪性腫瘍が疑われる所見がある など

内視鏡治療

内視鏡を用いて乳頭腫を切除します。食道乳頭腫や、比較的小さな咽頭乳頭腫に適応となります。当院では経験豊富な内視鏡専門医が治療を担当し、症例によっては外来での日帰り手術も可能です。

外科的切除

大きな乳頭腫や悪性腫瘍の治療時に選択されます。全身麻酔下で確実な切除を行います。入院治療が必要になるため、手術が必要な症例では適切な医療機関と連携して対応します。

日常生活での注意点

咽頭乳頭腫・食道乳頭腫の原因には不明な部分が多く、発症しても積極的な治療が必要になることはまれです。過度に心配する必要はありませんが、のどや食道の不調を感じた場合は、以下に注意しつつ早めに受診してください。

症状管理

  • 無理に声を出さず、声帯を休める
  • のどの乾燥を防ぐため、適度な加湿を心がける
  • 辛い物やアルコール、カフェインなどの刺激物を避ける など

免疫力の維持

  • 生活リズムの改善:規則正しい生活習慣、バランスの取れた食事を心がける
  • 禁煙:喫煙は粘膜を傷害し、再発リスクを高めます
  • 節酒:過度の飲酒は粘膜の炎症を引き起こし、症状を悪化させます

定期的なフォローアップ

症状がなくても定期な検査は継続します。検査の間隔は腫瘍の重篤度により調整いたします。

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