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胃カメラをやりたくないと思うのはなぜ?楽に受けるためのポイント

2024.10.29

胃カメラ検査(上部内視鏡検査)は、胃の症状の原因の特定に有用な検査です。

しかし、

「胃カメラはとても辛い検査だと聞いた」

「できればやりたくない……」

と、胃カメラに対して不安を持っている方も多いでしょう。

胃カメラを受けたくないと思う理由は、主に痛みや苦しさにあります。

しかし、胃カメラを苦痛なく受けることも可能です。

そこで、今回は以下の内容について解説します。

  • ・胃カメラ検査の意義
  • ・胃カメラをやりたくないと思う理由
  • ・胃カメラの痛みや苦しさの原因
  • ・痛くない、苦しくない胃カメラを受けるためのポイント
  • ・胃カメラをやりたくない場合の対処法

この記事を読むことで、胃カメラをやりたくないと思う理由とその対処法を知り、不安なく胃カメラを受けられるようになります。

胃がんのリスクが気になる方や、胃の症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)検査の意義

 

胃カメラは、食道から胃、十二指腸までの粘膜表面を観察する検査です。

胃カメラで発見できる代表的な病気は次のとおりです。

  • ・胃がん
  • ・食道がん
  • ・十二指腸がん
  • ・胃潰瘍
  • ・十二指腸潰瘍
  • ・胃炎
  • ・ピロリ菌感染(萎縮性胃炎)
  • ・胃ポリープ
  • ・アニサキス症
  • ・逆流性食道炎
  • ・機能性胃腸症(機能性ディスペプシア)

胃の襞の間まで細かくチェックするため、小さな病変や初期の病変の発見に役立ちます。

また、胃カメラは萎縮性胃炎(慢性胃炎)などを引き起こすピロリ菌感染の確認にも有用です。

炎症や潰瘍、ピロリ菌感染は胃がんの原因にもなるため、胃カメラは胃がんの早期発見だけでなく、予防にもつながるのです。

胃カメラをやりたくないと思う理由

 

胃カメラをやりたくないと思う最大の理由は、胃カメラ挿入時の苦痛です。

咽頭反射による吐き気やのどの違和感のほか、空気注入時の腹部膨満感やげっぷの我慢が辛いと訴える患者さまもいらっしゃいます。

また、胃カメラでは表面麻酔のほか、静脈麻酔や鎮痛剤を使用するケースがあります。

麻酔薬や鎮痛剤に対する不安から、胃カメラをやりたくないと思う患者さまもいるようです。

なかには「がんが見つかったらどうしよう」と胃カメラの検査結果を聞きたくないとおっしゃる患者さまもいます。

さらに、実際に胃カメラを受けた方の「辛かった」「二度と受けたくない」という感想が頭に残り、胃カメラに対するネガティブなイメージをなかなかぬぐえない方もいらっしゃいます。

このように、胃カメラをやりたくないと思う理由はさまざまです。

患者さまによっては、複数の理由が重なって「やりたくない」と強く思っていらっしゃる場合もあります。

胃カメラの痛みや苦しさの原因

 

胃カメラで痛みや苦しさを感じる原因は、ほとんどが「オエッ」となる咽頭反射によるものです。

胃カメラを挿入するときだけでなく、胃カメラが体内にある間ずっと、咽頭反射が続くことも少なくありません。

また、胃カメラ検査では胃の襞の間まで観察するために、途中で空気を注入します。

空気が注入されるとおなかが張って苦しくなったり、げっぷをしたくなったりしますが、我慢しなければなりません。

げっぷで空気を出してしまうと、襞の間が十分に観察できず、再度空気を注入しなければならないためです。

痛くない、苦しくない胃カメラを受けるためのポイント

 

ここからは楽に胃カメラを受けるためのコツを4つご紹介します。

  • ・病院選び
  • ・経鼻内視鏡の選択
  • ・静脈麻酔の使用
  • ・イメージトレーニング

それぞれについて解説します。

病院選び

胃カメラ検査は信頼できる病院で受けましょう。

病院の設備や医師や看護師などのスタッフに不信感を持っていると、検査時に緊張が強まってしまいます。

精神的な緊張は筋肉の緊張にもつながり、胃カメラ挿入時の苦痛が強くなる可能性も。

まずは安心して検査を受けられる病院を選ぶことが大切です。

また、病院選びの際は次にあげる「経鼻内視鏡」「静脈麻酔」ができるかどうかもあわせて確認しておきましょう。

経鼻内視鏡の選択

胃カメラには、口から入れる「経口」と、鼻から入れる「経鼻」の2タイプがあります。

経口内視鏡は咽頭反射が起きやすいため、経鼻内視鏡の方が苦痛が少ないとされています。

ただし、鼻腔の狭い方や、鼻粘膜の病気をお持ちの方は、経鼻内視鏡を選択できないケースも。

胃カメラ検査を受ける前に、経鼻内視鏡を受けたいことを医師に伝え、経鼻内視鏡ができるかどうかを確認しておくと安心です。

静脈麻酔の使用

胃カメラに対する不安や緊張が強い場合、検査時に静脈麻酔を使用できます。

完全に意識を失わせる全身麻酔とは異なり、「ボーッ」「うとうと」といった状態になります。

検査時の嫌な記憶も残りづらいため、胃カメラに対する苦手意識の軽減にもつながるでしょう。

ただし、静脈麻酔下で胃カメラを受けられる病院は限られています。

静脈麻酔ができるかどうかについても、事前に確認しておきましょう。

イメージトレーニング

胃カメラに対して、「検査中に何をされているのかわからなくて怖い」という不安を抱える方もいらっしゃいます。

胃カメラは見落としがないよう、決まった手順でおこなう検査です。

胃カメラの検査の流れをあらかじめ把握しておくことで、「何をされているかわからない」不安は解消できるでしょう。

リラックスして検査に臨むためにも、医師から詳しい検査の流れを聞き、イメージトレーニングしておくことをおすすめします。

どうしても胃カメラをやりたくない場合の対処法

 

「胃の症状がないのにわざわざ辛い思いをしたくない」という方は、まずピロリ菌検査を受けてみるのはいかがでしょうか。

萎縮性胃炎(慢性胃炎)や胃がんを引き起こすピロリ菌。

ピロリ菌の感染は、血液や呼気でも確認できます。

ピロリ菌陽性の場合は胃がんのリスクが高いため、胃カメラを受けましょう。

なお、胃カメラを事前に受けていない場合のピロリ菌検査・除菌治療は全額自己負担となります。

胃カメラで萎縮性胃炎(慢性胃炎)の診断を受けた場合にのみ、ピロリ菌検査・除菌治療を保険適用で受けられます。

まとめ

 

胃カメラをやりたくない理由の多くは、咽頭反射や空気注入による痛み、苦しさにあります。

しかし、胃カメラを楽に受けるポイントをおさえていれば、苦痛なく胃カメラを受けることが可能です。

本記事で痛みや苦しさのない胃カメラを受けるコツを知り、定期的な胃カメラ検査を受けましょう。

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